「ちっ・・・ちっ・・・・・」
これは舌打ちの音だ。
会社に出かける前、何かを探している様子。これはいつも見る光景で、特に珍しいことではない。さて、何を探しているのか聞くか否か・・・。
上階と行ったり来たりするなか、突然子どもに「ねぇ、ベルト知らない?」と。
2~3日前に自分で掃除機のところに放り投げているのを私は見ていた。邪魔だと思っていたのもあり、「それならここにありましたよ」と渡したら、「ちっ・・・ちっ・・・・」と鬼の形相で舌打ち二回。もしかしたら三回だったかもしれない。自分で置いたことも忘れて、一度は子どものせいにし、最後には私のせいにする。何でも人のせいにする。これも慣れていることだが、慣れてしまってはいけないとも思う。これが子の父親であると思うといつもながらにぞっとする。